音楽

「ハノン」練習の意味を考えてみた

2022年4月9日(土)

ピアノ学習者の皆さんは、レッスンでの教材は何を使っていますでしょうか?

私は、今通っているピアノ教室に行ってから初めて「ハノン」という教材を使ってレッスンをしています。

それまでは知らなかったハノン

そして現在でもなぜ使っているかよくわかっていない私。

「レッスンの初めにやるってことはウォームアップや指慣らしだろう」くらいに思っていますが、真相はわかりません。

はっきり言って楽しい教本ではありません!!かなりつまらないです。好きじゃない人も多いはず!

それでもレッスンでは大活躍なハノン。

先日SNSでも見かけた「ハノン」について、考えてみることにしました。

ハノンとは

ハノンとは、19世紀のフランスの作曲家、シャルル=ルイ・アノンが1873年に発表した練習曲集です。

皆さん「ハノン」と言いますが、本人の名前は「アノン」さんで、ハノンは英語読み見たいです。

全音の「ハノン」の最初のページには

【はじめに】という前書きがあり、そこにハノンさんの想いが書き綴ってあります。

一部抜粋してみると…

…少し速い部分にくると、4,5の指がほとんど役に立たなくなり躓いてしまうのです。このような欠点を補いその上短時間で間に合う練習法を私は長らく考えてきました。…

…この練習曲は初見で時間を失わずにすぐ弾けますし誰でもかなり早く弾くことができますので指のためには大変良い運動になります。また順々に指を慣らしていけば指は疲れから解放されます。…

約1年しかピアノを習っていない人もこの練習曲でずっと進歩します。またもっと進んだ人はなおさら少しの時間で指や手首が今まで感じていた堅苦しさを解き放たれて難しいところをわけなくひけるようになります。

このように、ハノンとは指に特化した練習本であるといえます。

レッスン初めの基礎練習にはもってこいですね。

ハノンの構成

ハノンは全3部で構成されています。

【第1部】どの指も素早く独立して力強く粒をそろえるようになる練習 1~20番(各指を広げて練習するための音階など)

【第2部】さらに進んだテクニックを得るための練習 20~43番 (音階は39番 アルペジオは41番)

【第3部】最高のテクニックを得るための練習 44~60番(トリル トレモロ オクターブなど)

ちなみに私の通っているピアノ教室では、「音階とその音階のアルペジオを続けて弾く」という形で行っております。

この記事を書くときに改めていろんなページを開いてみましたが、ハノンの練習をいろいろと少しづつやったら、その後の演奏は楽になるだろうな、と思うくらい多様な練習が盛りだくさんに入ってます。

音階練習(スケール)の意味・効果

レッスンに行くとまずは音階練習から始めるピアノ教室も多いと思います。

この音階練習にいったいどんな意味があるのか、わからないままレッスンを受けている方も多いと思います。

スケールの主な練習意味・効果は以下の通りです。

1:運指の安定性が上がる

 ハノンの音階には細かく指使いが記載されていて、ピアノの先生曰く、「この運指が結構大切なので、この指遣いで頑張って」だそう。また、例えばハ長調だと、ドレミファソの”ミ”から”ファ”に行くところで親指をくぐらせ”ファ”を親指で打鍵するのですが、そこでも音がでこぼこにならないように気を付けながら弾くと、レガートな音階が弾ける → それが普段の曲にも生かせるそうです。

最近では指をくぐらせるという表現よりも手首を移動させる、という表現を使っているようです。

2:調性感覚の把握

 ハノンの音階は、長調・短調合わせて24調分が載ってます。

 曲と調性は切っても切れない関係なので、調性感覚が身につくと、例えば曲を弾いているときに間違えた音を弾いても気が付きやすくなる、譜読み・暗譜が楽になるなど、音楽には欠かせない感覚ですよね。

ハノンの効果・意味

先ほど音階の所で申し上げたように、

1:運指の安定性

2:調性感覚の把握

に加えて

3:音の粒がそろう

 音の粒がそろうとは、音量もそうですが音の長さも均等にということを言っています。ある音だけ短くなってしまうと、粒がそろってないように聞こえるので、指が転んでいるような滑っているような感じになってしまいます。

:どの音もしっかり出せる

 先ほどの「粒がそろう」とおなじことですが、指は5本ありますが、そのうち全部が全部同じ強さで弾けるわけではないので、特に弱い4と5の指を均等に弾けるように練習しよう、ということです。

ハノンの練習方法

ハノンは「ピアノ全く初心者です」という方には向かないようです。

ある程度弾けるようになってから、または先ほど記載したように第一部(1~20)をこなせた学習者ならば、音階やアルペジオも行けるのではないかと考えます。

ハノンには”この全巻(1~60番)は1時間で弾けます”と書かれていますが、1時間もこれをできる人っていないのでは…と私なんかは思います。だいたい、これを最初から最後までやるのってかなりの時間と労力を使います。

なので、私が思うに、初心者さんは【1~20番をじっくりゆっくり、手の動きを考えながら弾く】のが一番いい使い方だと思います。

慣れてきたら、リズム練習を取り入れるのもいい方法です。

まとめ

昔、プロピアニストの先生に習っていた時、その先生はレッスンの最初にフィンガートレーニングをやっていて、ハノンやツェルニーなどはやっていなかったのです。

あるとき先生に聞いてみました、ツェルニーはやらなくてよいのかと。

でも先生曰く「演奏が良くなるのであれば、ハノンやツェルニーをやったっていいし、フィンガートレーニングをやってもいい。結局何でもいいんだ。大切なのはいい演奏ができるようにはどうしたらよいかを、自分でも考えること」とおしゃってました。

ピアノ練習にはいろんな理屈や理論ややり方があるけれど、弾けた感じを体得するときは、どの方法が正しかったとか、どの方法だから成功したとか、そういうのはあまり重要じゃなくなる、という意味だったような気がします。

とても芸術的なピアノを弾く、私が尊敬して憧れてやまなかった先生。(私の6歳年下で4人の子持ち…)

その先生が言うんだったら、それが真実なんだと今でも思っています。

練習の一つにハノン、どうでしょうか~。

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