音楽

「ピアノ発表会での緊張」を考察してみた。そして対策。

2022年5月21日(土)

先週行われた3年ぶりの発表会。

3年も練習していたのに、結果惨敗。

なぜ惨敗かというと、それはステージの魔物「緊張による震えのせい。

せっかく練習したのに、リラックス時の5割程度しか発揮できない発表会。

いつも確実に弾けていたところが、まったく弾けずにびっくりしました。

今回せっかくなので、震える理由や対策など、書籍などを参考にしつつ、自分でも考察してみました。

発表会での緊張をなくすにはどうすればよい?

緊張なんてしない方法あるんだろうか、場数をこなすしかないんじゃないのか、と思いましたが、調べてみたら結構ありました、対策方法。

緊張するとき何が起こっているのか?

体にとってストレスになる状況が生じると、アドレナリンなど交感神経の受容体を刺激する伝達物質が出て、これが筋肉などの交感神経の受容体に作用して手足のふるえを引き起こすのです。

うしたにクリニックより引用

 私たちの筋肉のひとつひとつは収縮と進展を素早く繰り返し、細かく震えています。
膨大な数の細胞がまちまちの早さでふるえているため、筋肉全体としてはふるえていないように見えます。ところが、交感神経が過剰に興奮すると、収縮と進展のリズムがそろって来るために、振動の幅が大きくなります。その結果、これをふるえとして自覚するようになります。
精神的な緊張があると交感神経の働きが活発になるので 震えが強まります。

とのこと。

ちなみに、音楽を感動的に演奏しているとき(音楽鑑賞しているときより)も、心拍数が上がり、交感神経活動が盛んになるようです。

なぜ緊張するのか?

なぜ緊張するのかというと、いろんな要素があると思うのですがいくつか挙げていきたいと思います。

体の柔軟性がなくなっている

体が閉じている状態のことをいいます。
そして肩に力が入っていたり肩がすぼまっていたり…
このように体を閉じる動きをすると、意識が自分自身に集中してしまうことに繋がるので、緊張が高まってしまいます。

暗譜しきれていない

一番確実な緊張対策だと思われます。

暗譜に自信があると、緊張しないと思いました。

今回は、ほとんど暗譜できていたと思っていたのですが、念のため、譜面台に楽譜を置いておいてもらって、先生に捲ってもらっていました。

それなのに!

いざ、弾いているところを見ようとしても、緊張して楽譜を見る余裕すらなく、結局うる覚えの暗譜で弾ききりました。

ということは、本番では、楽譜すら保険にならない!ということが、今回の発表会で証明されました。

覚えていないのは左手

今回は、ショパンのスケルツォ2番だったのですが、もともと右手メロデイー左手伴奏の形の曲です。

で、いつも弾けていたのに弾けなくなった場所はココ!

この曲の中で3回も出てくるこちらの形。

なんと、本番では3回全て同じ場所で失敗してしました

何が失敗したかというと、突然赤丸のベースラインが出てこなくなって、頭真っ白になるのです。

そこはいつもは楽譜見なくてもすらすら弾けて、間違えたところもない場所でした。

ということから、何が言いたいかというと、

右手はメロディーだから、もちろん覚えている! 覚えていないのは、左手の伴奏!

がはっきりとわかりました。

本番のグランドピアノをリハでしか触れなかった

プロでもないただの発表会なので、リハーサル時間は一人5分程度の持ち時間。

今回の、グランドピアノは、自治体の福祉会館においてあるもので、人工象牙鍵盤を使っているヤマハの普通サイズのグランドピアノでした。

試弾した感想はというと…

「う~ん、鍵盤が軽い…」でした。

そして、先生の旦那(調律師)による調律のほかに整調も入ったそのピアノは、めちゃくちゃよく響くものでした。

ですが、鍵盤が深く、そして軽すぎるため、いつも通りにいかないのは全生徒共通なのですが、試弾から、

「うまくいかないかも・・・」という、ネガティブループに陥ってしまいました。

じゃあ、どんな対策があるの?

そうはいっても、そんな理性的にできないのが人間。

どんな対策が効果的か考えてみました。

柔軟性を高めるには、伸び~~。

これは、脱力の記事の時に参考にした「フィンガートレーニング」の本に書かれていたのですが、体全体をほぐす体操としてこんなものをやった覚えがあります。

これは、プロの先生に習っていた時、毎回レッスンの前にやっていたことでした。

体をほぐす体操

【片腕を半円を描くようにして勢いよく振り上げ、一瞬静止してから脱力して落とす】

☆腕を振り上げたときには背伸びするように体の側面を伸び伸び~~と、頭から糸で引っ張られているように伸びる。

☆腕が脱力して落ちていく場合には、必ずひじから落ちていき、手は最後に落ちる。

☆脱力するときは、膝も脱力するので、最後はおのずとしゃがみ込む姿勢になる。

しかし、本番直前に会場でこんなことができない場合は、

肩だけぎゅう~っと緊張させて力を入れ、静止のあと、すとんと一気に力を抜くというやり方も効果的だそうです。

左手の暗譜ができていない場合は

左手の暗譜ができていない場合は、

ずばり、左手だけで弾けるようにすること!

が効果的なようです。

片手練習って、はっきり言って時間がかかるし、やりたくないんですけれど、やってみると驚くほどできません!

なので、私は次回の発表会の曲は、暗譜をし、しかも左手練習も取り込もうと思っています。

(↑ ほんとかね…❓❓今だけじゃないの❓)

本番のピアノに慣れない…

これは、もう、慣れるしかないので、自治体に置いてあるピアノや、今はやりのストピなど、いろんな方法でいろんなピアノを弾いていくしかないと思いました。

うちのグランドピアノと、先生んちのグランドピアノ、本番会場のグランドピアノ、全部、ぜんぜん違います。

これは、もう、やるしかないですね。

まとめ

ということで、私的に大事だなと思うポイントをあげていきました。

参考にした書籍「挑戦するピアニスト 独学の流儀」(金子一郎さん著)に書いてありましたが、

ポイント

子どものころ緊張しなかったという人は多い。
だが、ある年齢になると緊張するようになる。そういう意味では、緊張するようになってからが本当のスタートだと考えればよい。
つまり、緊張することは当たり前なのである。

とありました。

心拍数が高くなるのは、緊張しているときも、感情豊かに演奏しているときも起こりうる変化なので、緊張をいい方向にもっていけたらなぁと、思いました。

そして、本番を華麗に感動的に弾きこなすプロの皆さんが、いかにすごい人たちなのかということに改めて気が付きました。

プロはすごいんです、プロは。

ところで、この「挑戦するピアニスト 独学の流儀」は、PTNAで素人ながら優勝したピアニスト金子一郎さんが書いた本なんですけれど、数学教師の金子さんのこの本、ピアノを習得しているものなら読んで損のない内容になってると、10年越しに再読した私は、しみじみ感じました。

おすすめです。

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